カイロ国際空港への到着は夜中だった。
明るくなるまで空港内で待つ。
空港内は冷房が効いているのか、結構寒い。
朝になったら、まずエジプトのsimを手に入れるつもりだった。
事前に調べたところ、携帯会社3社のカウンターがあるということだった。
だが、それっぽいカウンターはない。
というか、何もないターミナルだ。
どういうことだろうか、と途方に暮れる。
調べた情報を読み返すと、どうやらターミナル1かターミナル3の情報のようだ。
今自分がいるターミナル番号を見てみると、2だった。
自分が到着するターミナルについて調べていなかった。
vodafoneのsimを購入し、調べながら市街を目指すつもりだったが失敗した。
とりあえずターミナル1に行く手段を探す。
APMという赤い電車が走っているのが見えた。
どこへ行く電車が分からないが、とりあえず行ってみることにした。
しかし、カイロは警戒体制が厳しい。
乗り場があるであろう方向へ行っても止められる。
しかも、たらい回しにされる。
2番の入口に行くと「5番の入口へ行け」と言われる。
5番に行くと「ここはスタッフ専用だ。2番の入口へ行け」と言われる。
そんな感じ。
結局、インフォメーションへ行くとシャトルバスに乗れば行けると教えてもらえた。
「シャトルバスは青いバスだ。入口を出たところで待っていれば来る。ノーチケットだ。」とのこと。
青いバスが来た。
とりあえず乗ってみる。
どこかに到着した。
乗客が全員降りたので、一緒に降りる。
ターミナル1ではなかった。もちろんターミナル3でもない。
この旅が始まってから度々ある「ここ、どこー?」である。
どうやら、どこかのバスターミナルらしい。
simはいったん諦め、市街へ向かうバスを探すことにした。
しかしアラビア文字だ。
さっぱり分からず途方に暮れていると、声を掛けてくる人がいた。
市街へ向かうバスを探していると伝えると、今日は金曜だから午前はそのバスはないと言われた。
絶対嘘だろうな。
こいつ、タクシーの運転手か?と思ったら、やっぱりタクシーの運転手だった。
値段を聞くと二人でバスを使うのより少しだけ高い金額で行けそうだった。
かすみも疲れているので、嘘ついてそうなのが気に入らないがタクシーを使うことにした。
しかし、そのタクシーがめちゃくちゃボロい。
エンジンかけるのに、ボンネットを開けて直接始動している。
これ、正規のタクシーなんだろうか…。すごい不安になってきた。
しかし、我々はどこにいるかも分からず、調べる手段も持っていない。
スマホのGPSで場所だけ表示できても意味はない。
タクシーが出発すると、自慢が始まった。
「俺はアラビア語以外にも英語、フランス語、スペイン語が話せるんだぜ」みたいな自慢。
でもボロいタクシーのドライバーなのは何でだろうね?とか思ったが、正直そんなことはどうでもいい心境だった。
よく見ると、このタクシー、運転席以外のドアは中から開けられないように全て取っ払われている。
まじか…。
タクシーは街には向かっているようだが、突然高速に乗った。
その高速代は誰が払うんだ?と聞くと、当然俺たちだそうだ。
いくらか聞くと、10ドルだって。
でも高速入口で渡してた紙幣はドルではなくエジプトポンドに見えた。
領収書にはドルともポンドとも記載はなく、「10」とだけある。
文句を言うと、これはgovernmentの定めるものだ。government、government、governmentと繰り返す。
そもそも高速を使う必要はあったのだろうか?
結局、ポンドなのかドルなのかは分からないが埒があかないのと、優先すべきは一刻も早く宿に向かい休むことだったので折れた。
10ドルをポンドに換算した金額を追加して払う。
こういうタイプのぼったくりもあるのか。
宿は予約していない。
いつもなら日本人宿を使うという選択はしないだろうが、かすみの体調を考慮すると日本人宿の方が安心できる。
日本人宿として有名なヴェニス細川屋へ向かった。
タクシーはちゃんと宿に連れて行ってくれた。
ドアも外から開けてもらえた。
ヴェニス細川屋は、すごい古い建物に入っているらしい。
とても足を踏み入れる気にならない雰囲気の建物だ。
エレベーターは壊れているようで動いていない。
動いたとしても、乗りたくない古さだ。
宿に入ると日本人女性がいた。
中は以外とキレイだった。
部屋が開いているか聞くと、ツインの部屋があいているらしい。
とりあえず、二泊分払い部屋で休むことにした。
インドを出発し、ここまですごい長い道のりだった。
かすみは疲れ切ってはいるが、インドと違って安心して休める雰囲気でホッとしているようだ。
俺も疲れて午前中から夕方まで寝てしまった。
夜、何か食べるものを買うため外へ。
宿に宿泊していた日本人の方に近くにスーパーマーケットのようなものがあるか聞いたが、ないらしい。
マクドナルドならすぐ近くにあるとのこと。
とりあえずマクドナルドでも何でもよかった。
その方がわざわざマクドナルドまで案内してくれた。
かすみも少しだが食べれるようになってきた。
マクドナルドなんかで申し訳ない。
エジプト初日はマクドナルドを食べて終わった。
こんにたは! エジプトへ行くものです!
カイロ空港から市街へのバスは朝何時頃から運行していましたでしょうか?
正確な情報をお伝えすることはできませんが、ターミナル2でシャトルバスが動き始めたのは朝7時頃だったと記憶しています。
一度外に出ると再びターミナル内に入れてもらうことはできそうにない警備だったので、
ターミナルの中から見える範囲で動くバスを確認した時間です。
空港職員も見当たらず聞くこともできませんでした。(タクシーの運転手はたくさんいましたが嘘ばかり言います。)
T2からT1へ移動するシャトルバスには乗りましたが、他の乗客が全員降りたので
一緒に降りたところ、まだ途中だったようです。
インドでやられた妻の体調も悪く、そこでバスは諦めタクシーにしました。
ですので、市街へ向かうバスの情報は全くありません。
お役に立てず、すみません。
エジプト、楽しんできてください。