かすみの体調も回復してきたので、エジプト考古学博物館へ行ってみることにする。
宿からは徒歩15分程度だった。
途中、英語教師だと言う現地人に話し掛けられた。
エジプト人は優しい人が多いので話していると、何故かシルバーアクセサリーの店へ誘導された。
これ客引きだったのか!
急いで逃げる。
“英語教師”ってのもきっと嘘だ。英語下手だったし。
日本人が信用しそうな職業ランキングに”教師”って入りそう。
そういうのを分かっていて嘘をつくんだろう。
博物館も警戒が厳重だ。二重のセキュリティチェックを通り、博物館の前まできた。
チケットを購入する。
入場券は1人75ポンド。
カメラを持ち込む場合は別途チケットの購入が必要で、50ポンド。
ミイラを見るためのチケットは中で販売しているようだ。
建物の中に入るには、またセキュリティチェックがある。
カメラもチェックされているようだ。
「カメラ2台持っているのか?」と聞かれる。
撮影券1枚しか持っていないが、カメラは2台持っている。
もう1枚必要なのかなって思って見ていると、別のスタッフが「OK、OK」って言ってくれて通ることができた。
子供の頃、母親が持っていたエジプトの図鑑をいつも眺めていた。
ついに、それらの出土品を間近で見ることができる。
とにかく、収蔵品は多い。ただ並べただけという感じを否めない。
20万点以上もあるらしい。
1秒に1点の収蔵品を見ても、55時間以上かかる計算だ。
じっくり見ようと思ったら1日では足りない。
ミイラ室は二つあり、このチケットがあれば両方入れる。
ミイラは撮影禁止だ。
ミイラは、毛髪、まつ毛が残っているのが確認できる。
言葉が出ない。
しかし、遺体は遺体だ。
長く眺めているものでもなかった。
ツタンカーメンももちろん見る。
ツタンカーメンが展示されている部屋も撮影禁止だ。
中国人らしき人はスタッフに隠れてスマホで撮影している。
スタッフが気付き、「スマホを見せろ!」って怒鳴っていた。
中国人は「撮っていない!」と言って頑なにスマホを見せるのを拒んでいた。
私は手に一眼レフを持ったままだったが、何も言われなかった。
閉館は17:00だが、16:45頃から外へ誘導され始める。
あと15分だ!って思っても、それ以上見ることはできないので注意が必要だ。