グランドバザールへ行ってみる。
宿からは10分程度の距離だ。
グランドバザールに入る前に、軽く食べていこうとレストランなどを見てまわったが、かなり客引きが強引なところだ。
私は強引に客引きされると逃げてしまうタイプだ。
ゆっくり店を選んで、自分で納得してから入りたいんだが、そんな悠長なことをしてられないぐらい引っ張っていこうとする。
逃げ続けて店に入れない…。
何とか強引ではない店を見つけたので入る。
ケバブはなかなかのサイズだ。
そして、おいしい。
グランドバザールの周りにもたくさん店があり、そこはすごい人混みだったが、中はそこまででもないようだ。
雰囲気はいい。
しかし、少し歩いていると分かるが同じような店ばかりだ。
どこの店も同じ商品を売っているだけだ。
そして、ここの店員もかなりウザいと感じる…。
トルコって、商売人ウザい度ランキングは結構高めに感じる。
ちょっと足を止めると、すぐ捕まる。
歩いていても、日本語で声をかけてきて無視し辛い。
ゆっくり見たいんだが、ゆっくり見せてもらえない。
ちょっと見てるだけで、会計を始めようとする店員までいる。
あまり強引なタイプではない店員数人とは会話をした。
日本人が全然来ないらしい。
「アジア人がいても中国人ばかりだから、日本人を見るとうれしい。」
「日本人はトルコが危険だと思っているみたいだが、安全だと伝えてほしい。」
「このままだと日本語を忘れてしまう。」
そんなことをよく言われる。
日本語がうまいTシャツを売っているおじさんに屋根の上を見れるか聞いてみた。
無理だそうだ。
「グランドバザールで働く我々でも屋根の上には上がれない。」
映画でよく見る屋根の上は見られなかった。
グランドバザールは広く、迷路のようだ。
通路も真っすぐとは限らないので、いつしか方向感覚が狂う。
歩き続けると疲れる。
夜はスルタンアフメト・モスクへ。
夜でも人が多い。
女性もたくさん出歩いている。
治安はよさそうに感じる。
近くの公園の噴水がライトアップされていたので撮影してみた。
すごいキレイでいい雰囲気だ。
しかし、その周りではシリア難民が物乞いをしている。
子供を含めた家族全員で物乞いをしている。
戦火から逃れることはできても、働くことはできず貧困からは逃れられないようだ。
悲壮感が漂い、まるでそこだけ別世界のようにすら感じる。
シリアから逃げてきたと言う子供に話し掛けられた。
父親は亡くなったらしい。
母親は足を失い、食べることもできない状態で寝たきりだという。
彼自身、顔や体に大きな傷跡があり、爆弾でやられたと言っていた。
日本にいるとテレビの中の話だったが、ここでは現実だった。
世界的な問題は、本当にあった。
見ていると、小銭を渡す人、無視する人、まちまちだ。
我々はどうすればいいのか分からない。
夕食は鯖サンド。
我々が店に行くと「サバサンド?」と日本語で聞いてきた。
日本語で「サバサンド」と言えば通じるようだ。
初めて食べたが、おいしい。
パンと魚って合わないだろうって思っていたが、かなりおいしい。
焼いた魚の味は日本と同じだった。
最近、日本食を食べたいなーって思っていたが、鯖の味が日本食のようにも感じる。